動物病院へ行く前に知っておきたいこと
動物病院に行く不安な犬、猫の心に寄り添った試み
あなたのペットにとって、動物病院は、知らない人、痛い注射、押さえつけられて……。
必要なことだよと伝えたい。でも、言葉は通じません。犬には犬への、猫には猫への伝え方があります。
犬
健康な時の通院は、ご自宅から大好きなおやつを持って動物病院へ。院内であげて下さい。緊張で院内では食べられないこは、病院の前や、車にのったときなどに試して下さい。病院に良いイメージがつき、通院しやすくなります。子犬が自宅に来てから1歳になるまでに、定期的に予防やしつけ相談で通院することは子犬にとって、知らない場所に行き知らない人から優しくされる良い経験になります。
特に子犬の自宅に来てから4ヵ月齢までは、混合ワクチンの完了を待つ時期でもありますが、重要な社会化の時期でもあります。この時期の経験は大きな影響があります。成犬は、一度苦手になってしまったものを無理に押し付ける必要はありません。避けられる嫌なことは避けるのもひとつの手です。嫌なことは、動物病院で手早く。できたら優しく褒めてあげて下さい。
首輪や胴輪、リードは安全のため、必ずつけるようにしましょう。
診察台の上での飼い主さんによる保定の例
前肢をつかまずに、肩を押さえると安定して保定できます。
大きな犬や、怖がって怒る可能性のあるこは、首周りとお尻をしっかり抱き寄せるとよいです。
猫
猫は想像以上ににおいを気にする動物です。病院に連れていくキャリーケースは、普段から自宅で部屋に置いて、自宅のにおいや、猫のにおいをしっかりつけておいて下さい。自宅でキャリーケースに慣れさせるために、扉は開けたままにし、中でフードをあげます。扉が外せるものは、外して自宅で寝床として利用してください。
病院に行くときは自宅のにおいが付いたバスタオルを1枚持ってきて、ケースにかけて外から見えないようにしてあげて下さい。バスタオルは、診察の時も保定に使うなど役に立ちます。病院のタオルもありますが、とにかく自宅のにおいがついたタオルの安心感には勝てません。布のキャリーケースよりも、底のしっかりしたプラスチックのものがおすすめです。上が開くものや、外せるものだと、怖がりな猫さんもケースの中での診察、点滴もできます。
待合室では、キャリーケースは少し高いところにおいてあげると安心です。イスの上においてもOK。
診察室ではすぐにキャリーから出さなくても大丈夫です。まず数分ほど、問診をしてから、獣医師の指示によって出していきます。知らない部屋にきて、すぐに出されるより猫が少し安心します。
診察台の上での飼い主さんによる保定の例
タオルの中に隠れられる状態だと、安心するこがいます。
爪切りも前肢を握らず、肘を少し押してあげると、無理なく前肢が前に出ます。