各種予防のご案内
混合ワクチン
狂犬病以外の身近に存在する病気(ジステンパー、パルボ、アデノウイルス感染症など)を予防してくれるワクチンです。病気によっては一度発症してしまうと、治療が難しく命の危険も伴うため必ず接種するようにしましょう。
当院のワクチンに関しては、副作用の少ないものを選ぶ、接種前に体温近くまで温める、接種後は、待合室で5分ほど待ってもらうようにしています。猫のワクチンはアジュバントフリー、カリシウイルスのワクチンは不活化であることを重要だと考えています。
ワクチンアレルギーへの対応
ワクチンの種類を問わず接種後にアレルギー反応が出ることがあります。当院で接種後、当日のワクチン接種が原因と思われる体調不良には無料で対応しています。夜間、休診日は対応ができないことがありますので、ご心配な方はなるべく午前中に接種することをおすすめしております。
ワクチンアレルギーとは
接種後ぐったりして起立不能になったりするものは、アナフィラキシーショックといって命にかかわることがありますので、症状が認められた場合はすぐにご連絡下さい。(おこるときは接種後、1時間以内がほとんどです。)その他、緊急ではありませんが不快感の強い症状として、眼の周囲、顔全体が腫れてきたり、嘔吐、下痢、発熱などがおこることがあります。症状が軽微であれば、ご自宅で様子を見ることも可能ですが、容態によっては受診をおすすめしています。
- 当日のワクチン接種が原因と思われる体調不良には無料で対応
- 子犬・子猫のワクチンは検便、爪切り無料でサービス
- 成犬・成猫のワクチンは、爪切り無料でサービス
※検便、爪切りはご希望の方のみ対応いたしますので、受付にお申し出ください。
※検便をご希望の場合は容器などに便(少量)を入れてお持ちください。
狂犬病予防接種について
生後91日を過ぎれば年1回、狂犬病の予防接種をする事が法律で定められています。集合注射以外に動物病院で随時接種できます。接種が初めての犬も、姶良市の方は当院で市への登録までできます。2回目以降の方は市からの通知書をお持ちください。(当院で接種歴のある方は、通知書がなくても接種ができます。)病気などで接種できない場合は猶予証明書をお渡しします。
当院では狂犬病予防注射と混合ワクチンの同時接種は行っていません。狂犬病ワクチン(不活化ワクチン)後は1週間以上、混合ワクチン(生ワクチン含む)後は4週間以上間隔を空けて他ワクチンを接種できます。
ワクチン接種をせず、血液でワクチン抗体価検査をすることもあります。
犬フィラリア症
蚊によって運ばれたイヌフィラリア(犬糸状虫)の幼虫が犬の体内に入りこみ、成長しながら移動し、最終的に心臓や心臓から肺に向かう大きな血管に寄生してしまう病気です。心臓内に虫が寄生すると、心不全や腹水、呼吸困難が起こり、重症化した場合、亡くなってしまうこともあります。一度寄生を許すと治療にリスクを伴う、もしくは治療に長い年月がかかります。寄生してから治療するよりは、かからないように予防することが重要です。
地域によって差がありますが当院では5月から12月までを予防期間としており、月1回の飲み薬で予防します。
毎年予防行う前にフィラリア症の血液検査が必要になることがありますので、4~5月に受診して下さい。フィラリア予防薬は体内を移動中の幼虫に効果を発揮しますが、万が一血管内にフィラリアがいた場合、予防薬によってショックを引き起こすことがあります。このような危険を回避するために、投与前には血液中にフィラリアがいないかどうかの検査が必要となっています。
猫のフィラリア症とは
フィラリア症は犬への感染が圧倒的に多いのですが、ネコにも感染します。感染した結果、嘔吐、呼吸困難、突然死等を引き起こすことがあります。猫の犬フィラリア症の診断は難しく、診断できても、猫には安全な治療法がありません。予防を希望される方は獣医師にご相談下さい。
ノミ・マダニの予防
ノミはアレルギー性の皮膚炎を引き起こす原因になり、さらにノミを介してお腹の寄生虫に感染してしまうこともあります。ノミやマダニが寄生した場合、刺された部位に皮膚炎が起こり、痒いのはもちろん、他にも様々なトラブルが起こります。ノミやマダニは吸血するだけでなく多くの感染症を媒介します。また、人間に感染する病気も多く運んできます。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
SFTSは2011年に発表された新しいウイルスによるマダニが媒介する感染症です。日本国内でも発生しており、死亡例もでています。SFTSウイルスに感染すると6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こします。感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心ですが、感染動物から人への感染も報告されています。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはありません。小さなお子様やお年寄りがいるご家庭では特に注意が必要です。
ノミ・マダニの被害からペットとご家族を守るためには定期的なノミ・マダニ対策が必要です。ノミ・マダニは冬場でも活動しているため、年中通しての予防が理想的です。様々なタイプのお薬がでていますので、獣医師と相談して適切なお薬を選ぶ必要があります。
不妊手術
不妊手術は一般に男の子の手術を去勢手術、女の子の手術を避妊手術と呼びます。去勢手術は精巣を摘出します。避妊手術は子宮と卵巣の両方を摘出します。手術は6ヶ月齢から可能です。全身麻酔が必要ですので、手術前に健康状態を確認してから行います。予約が必要ですので、まず診察を受けてください。また、混合ワクチンなどの予防を行っていない場合はお受けできません。詳しくはお尋ねください。
メリット
- 高齢期でみられる病気の予防ができる。
女の子の予防できる病気 : 乳腺腫瘍(癌)、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍など
男の子の予防できる病気 : 前立腺肥大、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫、精巣腫瘍など - 望まない妊娠が避けられる。
- 発情期に伴うストレスを軽減できる。
- 攻撃性や支配性による問題行動の抑制ができる。
- 縄張り意識が薄くなり、マーキングを減少することができる。
デメリット
- 太りやすくなる傾向がある。食事管理によるコントロールが必要になることがある。
- 全身麻酔のリスクがある。
- 術後に気が変わっても、もとに戻すことができない。
- 非常にまれにホルモンのアンバランスによる皮膚病や尿失禁が起こることがあるとされています。
- 手術で使用した糸に反応してしこりができることがある。
(当院では、特にリスクが高いとされている犬種には特殊な糸を使用しています。)
歯石除去
見える歯石だけでなくポリッシングまで丁寧に行います。健康診断との組み合わせでより安全に行えます。